1学期を終えるにあたり

 


先週末7月31日、和光高校は1学期の終業日を迎えました。和光の生徒に限りませんが、慣れないことに取り組み不自由なことが多くて生徒たちは大変だったと思います。以下は終業日の校長のことばです。文中にもありますが、学校という場に集って何かをすることの大切さということを、生徒・教職員とも痛感した1学期でした。


<1学期を終えるにあたり>

生徒のみなさん

何とか1学期の終業を迎えることができました。6月1日に学校が再開してから、みなさんには、毎日の検温、教室に入る前に手を洗う、距離を保っての生活を心がけてもらう、マスクの着用などに協力してもらいました。学校の中からクラスターを出さずに学期末を迎えられて、一安心しているところです。

分散登校から始まって、少しずつ段階を踏んで学校生活をもとに戻してきました。しかし、今の時点でも、学校生活が日常に戻ってきたわけではありません。クラブ活動には顧問についてもらっていますし、授業も家庭科や音楽には大きく制約があったり、その他の科目でもグループ活動が制限されています。そのような中でも、登校できなかった時期と比べれば、和光高校が大切にしてきた「人と人の関わりを大切にする」ということを多くの授業で進めることができたのではないか、と感じています。また、数は多くないですが、フィールドワークに出かけ現場ならではの学びが深まったと聞いています。

先だっての職員会議で皆さんの学習の状況について話題になりましたが、全体としてみれば、休校期間中も含め課題への積極的な取り組みがあったと評価してよいでしょう。これは、生徒の皆さんの「学びたい」という気持ちが反映したものと思っています。

授業だけではなく、和光高校が大事にしてきた生徒会行事についても触れたいと思います。職員会議での議論を基に学校協議会を通じて、行事を実施するうえでコロナ対応として皆さんに考えてもらいたいことを伝えています。これを受けて執行委員会を中心に今後どうしていくか、方針を決めていくことになるのでしょう。決めた方針通り実施できるかどうかは、様々な要因からはっきりしませんが、自治活動をあきらめずに高校生らしい工夫のもと進めていくことを期待しています。

今、1学期を終えるにあたり、以上語ってきたようなことから、顔を合わせての学校生活の意義というものを私は改めて確信しています。別な言い方をすれば、コロナ禍のもと「学校とはどのような場か」ということが問われていた訳ですが、その答えは、はっきりしたと思っています。

東京および全国での感染者数が増加している現状では、この先どうなっていくのか見通すのは極めて困難ですが、改めてみなさんに感染予防に努めることを呼びかけると共に、暑い季節ではありますが、慣れない生活の中で疲れたであろう心身を休める夏休みにして欲しいと思います。


2020年7月31日 和光高等学校長 橋本 暁







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