メンデルの法則って本当なのかな?(生物A)
2年生の選択講座「生物A」では、1年生の必修生物で扱いきれなかった内容や、選択授業という少人数で行う良さを活かして、さまざまな環境問題を生徒同士で意見交換しながら考えていきます。
最初のテーマは「遺伝とそのはたらき」です。(この授業は4月に実施したものです)
今では「遺伝子」という言葉はよく耳にすることになっていますが、遺伝のメカニズムが明らかになっていなかった時代に、そのメカニズムをエンドウマメを使った交配実験を経て、粒子性という考え方で説明したのがメンデルでした。
現在、その遺伝子の本体はDNAであるというところまで解明され、さらにはヒトのDNAのどこが何の遺伝子なのか、まで解読が進みました。そのことによって、今まで以上に病気へのアプローチが多岐に渡って可能になり、また「ゲノム編集」という技術までうまれました。それによって、私たちひとがいったん立ち止まって考えなければならないことも・・。それは、もう少し後で、生徒たちに問いたいと思います。
さて、この日の授業の話に戻ると、メンデルが長い月日をかけて実験したことを教室の中で再現します。もちろん、エンドウ豆を使うわけにはいかないので、割りばしを使用します。
黄色の種子になる遺伝子(左)と緑色の種子になる遺伝子(右)
2本セットで種子の色が決定するので、黄と緑が同じ本数ある束を無作為に2本引きます。黄2本は黄色、黄と緑が1本ずつだと黄色、緑2本は緑色という判断です。
いざ、実験開始!
1グループ1000粒(1000回)の結果を目指して記録!記録!!
「無作為で2本選んで、結果を記録」ということさえ守れれば、やり方はグループに任せました。
大体が3人グループなので、1人が記録、2名が選ぶ係と分担していたようですが、1人1本ずつ選ぶのか、1人が2本選ぶのか、選んだひとが結果をいうのか、記録する方が結果を見るのか・・・など様々な方法で結果が積み上げられていったのがおもしろい!方法が違えば、結果を出すスピードにも違いが・・。
700粒分やったグループもあれば、300粒分だったグループも。それでも、全体で7438粒分の結果を記録し終えました。その内訳は、黄色が5708、緑色が1730でした。比にすると、おおよそ3:1となり、メンデルの法則による理論値と一致することが確かめることができました。
やってみないと分からない・・・某テレビ番組みたいですが、それを実感できた授業となったようです。