シリーズ和光の自治① ~体育祭のクラスTシャツづくり~

和光高校の教育方針の1つに「さまざまな自治的活動を通じて、 民主的な人格を養うことをめざしています」とあります。しかし、そもそも「和光の自治」って何だか分かりづらい・・
このシリーズは、そのイメージしにくい「和光の自治」の一端を不定期で紹介していこうと思います。


第1弾は「体育祭のクラスTシャツづくり」です。

和光高校の体育祭は生徒会行事なので、どんな体育祭をつくるのかも生徒が決めてます。各クラスから2名ずつ選出された体育祭実行 委員と、生徒会執行委員会の中の運動部長2名で体育祭実行委員会がつくられます。その体育祭実行委員会が「こんな体育祭をしたい!」と全校に提案するのが体育祭実施方針案です。

あくまで案なので話し合いの結果、内容が変わることもあります。そのことは、また別の機会に・・・。

さて写真は、その体育祭実行委員のTシャツ担当の生徒が、各クラスから選出されたTシャツ係に作成に向けてのあれこれをレクチャーしている様子です。このTシャツは、試合をするときのユニフォームの役割も兼ねているので、色は18クラス異なり、クラスの中では背番号が1人ひとり違ったものをつけることになります。

Tシャツ係会

この日の係会は、Tシャツの色決めについてがメインになりました。

「各クラス、希望の色を第5希望まで決めてきて~それを次回の係会で出し合いながら、決定するよ~!」

とのこと。色をうまく活かしたデザインを考えるクラスもあるので、どの色になるのかは、結構生徒たちにとって重要なようです。


色見本

クラスの中でどのようにして第1希望から第5希望まで決めるのか・・その決め方から話し合いがスタートします。よくあるパターンは、「18色の中から1人5回ずつ好きな色に手を挙げて、票数が少ない色は除いていく」もしくは、「同じように手を挙げていき、票数の多い色から決定としていく」というやり方。


果たして、民主的にものごとを決めるためにはどのような方法が良いのでしょうか。クラスにとっての最良の決め方とはどのような方法なのでしょうか。
例えば、デザイン案を考えているクラスメイトがいて、そのデザインにとっての最適色があった場合は、そのことは考慮した方がよいのでしょうか、そうでない方が良いのでしょうか…。
そんなことを自分たちの頭で考えることが和光の自治にとって欠かせないプロセスとなります。クラスによって、決め方は自由で良いが、その「決め方」や「決まった結果」はクラスで引き受けていく・・そういった積み重ねによって、「自分たちで自分たちのクラスをつくっていく」という考え方が育まれていきます。そして、自分たちで学校生活をつくっていくということも。

「何色になっても別にいいし・・」そんな声も聞こえてきそうですね。ですが、「たかがTシャツの色決め」とせずに、このTシャツ色決めも教育方針にもある「民主的な人格を養う」ことに繋がるように・・と決め方にこだわるように担任の先生はアドバイスを送ります。


サイズの見本が階段の踊り場に設置されていました

クラスTシャツづくりには、「色決め」からスタートし、クラス内でのデザイン決定、背番号や背ネームの決定を経て完成となります。デザインや背ネームの言葉も自由ですが、不適切な表現等がないかなどのチェックも係会でおこないます。


体育祭の開会式では、各クラスのTシャツを紹介する時間が設けられるようです。今年はどのようなクラスTシャツに仕上がっているのか、楽しみです! 和光の自治
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