シリーズ和光の自治③ ~照明講習会の運営~

和光高校の教育方針の1つに「さまざまな自治的活動を通じて、 民主的な人格を養うことをめざしています」とあります。しかし、そもそも「和光の自治」って何だか分かりづらい・・

このシリーズは、そのイメージしにくい「和光の自治」の一端を不定期で紹介していこうと思います。

弾は「照明講習会の運営」です。

体育祭の「エンター」(エンターの様子はこちら)は、照明や音響を駆使して発表をしますがその照明や音響も生徒が操作します。その照明や音響が操作できるようになるための講習会を誰が運営するのかというと・・体育祭実行委員会(セレモニー担当)が担います。

セレモニー係会で講習会の日程を確認
「クラスに伝えてね~!講習受けないと、当日も操作できないからね!」

放課後の体育館に照明や音響を操作する生徒が集合

ステージ上の照明を操作する部屋は小さいので順番で講習会

実行委員「このスライダーを上げると~」講習会「なるほど~フムフム」

実行委員「ピンスポットの注意点は~」 講習者「了解です!」

もちろん、講習を運営する生徒たちは、事前に教員から操作方法や操作上の注意点のレクチャーを受けています。学校としては、安全に、そして機材を壊さないように扱ってもらいたいので、講習会自体を学校が主催してしまった方が、確実なのかもしれません。

ですが、あえて講習会を生徒の手によって運営をしてもらっています。その理由は大きく2つあります。それは・・・

①体育祭は生徒会行事として、体育祭実行委員会が運営責任をもっているから
→全校行事は体育祭実行委員が「自分たちが運営の主体者」という自覚がもてなければ成り立ちません。そのためには、できる限り自分たちで実際に行動することが欠かせません。

自分たちでやった経験を1つ1つ積むことで、その自覚が芽生えてくると考えています。

②「教師の言葉」よりも、「生徒の言葉」の方が伝わることがあるから
→講習会というのは、どうしても受け身になりがちです。そのとき、「教師からの言葉」と「同級生や先輩の言葉」どちらの方が「伝わる」のでしょうか。どちらの方が「聞こう」と思うのでしょうか。

聞かせる術は、教師の方が何倍も上手なことは言うまでもありません。ですが、生徒がちゃんと聞こうと思えるのは生徒の言葉の方ではないでしょうか。拙い説明でも、一生懸命に説明していることは伝わっていきます。そして、本番でもちゃんと教わったルールや操作方法を守ろうとするのではないでしょうか。


このような、生徒による取り組みの積み重ねがあってこそ、全校で1つの生徒会行事を行うことができるのです。

【バックナンバー】
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